プライベートモードのもたらす「つながり」という逆説〜はてなRSSとはてなアンテナの場合

『斬(ざん)』 Web 上でのプライベートモードは危険なモードですよ」を読んで、コメント欄に記したことを補足したくなりました。

「ぶっちゃけた」グループ名からのアクセス

リファラをチェックしていて、はてなRSSからの参照元を見ていると、グループ名(フォルダ名)が「あとで消す」であったり「購読候補」「たまに面白い」といった、ドキリとする名前に気づくことがあります。
「どんなユーザなんだろう」
そんなときは好奇心と少しの不安を覚えつつリンクをクリックするのですが、そのような「ぶっちゃけた」名前を付けているユーザは、プライベートモードであることが多いのですね。
おそらく、はてなRSSを自分専用として使ってはいるけれど、リンク元が相手に伝わってしまうことまでは気づいておられないのかな、と思いました。

はてなRSSは「そこそこ」プライベートではある

とはいえ、はてなRSSの場合だと、多様なサービスから出力されるフィードを購読できますので、ぱっと見る限りではブログそのものを購読しているのか、注目のエントリー、特定のキーワードやタグといった派生するフィードを購読しているのか、そのユーザがプライベートモードである限り購読元のフィードまで特定するのは困難です。
その点においては、はてなRSSでもそこそこプライベート性は保てるのかな、と思います。
興味深いのは、アンテナをプライベートモードにしたユーザからのアクセスです。

プライベートのアンテナから感じる「安心感」

アンテナを公開モードにしている限り、参照元からのアクセスはそのユーザからのアクセスを必ずしも意味するものではありません。
(たとえば、「」にa:id:hatayasanからのリファラがつくことは、a:id:hatayasanに通りすがりでアクセスしたユーザもリンクをクリックできる意味では、必ずしもid:hatayasanだけがアクセスしているとは限らないということ。)
これが、プライベートモードだと、そのユーザ限定のURLからアクセスしている意味において、アクセスしたユーザを特定することができます。
たとえば「忘却防止。を含むアンテナ」を見たとき、アンテナをプライベートにしているユーザもいることがわかるのですが、この一覧にはないユーザからのリファラが定期的についているのを見ていると「あ、今日も来てくれたんだな」と、ほっとするような「安心感」みたいなものを感じることがあります。
何が言いたくなったかというと、はてなウェブサービスをプライベートモードで使うということは、ある意味で本人の嗜好をより鮮明にブロガーに伝えているのではないかと。
少々ゆがんだ形ではあるけれど、ブロガーと読者の「つながり」を強固なものにしているという逆説が成り立つのではないか、と思ったわけです。

ほどよく身を隠したいときには

とはいえ、ブログを購読しているのを相手に知られたくない場合だってあります。
こういう場合、はてなアンテナ*1はてなRSS*2でグループをプライベートにしても、あまり意味はないのかもしれません。
少し周りを見わたしてみると、RSSリーダー系のウェブサービスだとGoogleLivedoorが固有のIDを隠した状態で読める意味ではよさげに思いました。いずれも、参照元に残るのはトップページのURLのみです。

Livedoor Reader
http://reader.livedoor.com/reader/ 
Google Reader
http://www.google.com/reader/view/
Google パーソナライズドホームページ
http://www.google.com/ig コンテンツにRSSフィードを登録することができます。

もちろん、これらのサービスを使ったところで使っているネットワークやアクセスしている場所の情報まで隠せるわけではないので、念のため。

*1:アンテナでグループをプライベートにするのは、有料オプションのようです。「はてなアンテナのヘルプ - 有料オプションを使う」に詳しい解説がありました。

*2:グループをプライベートにする解説は、「はてなRSS - ヘルプ」にありました。