リアルな知人にブログを知られるということ

リアルな人にネットでの存在を知られるとき

ブログを始めてまだ1年も経っていないが、最近になってリアルに人間関係のある人から「あなたのブログを読んでいる」と声をかけられることが立て続けにあった。
これまでリアルな知り合いにブログを書いていると口にしたことはないのだが、最近は特定のキーワードで検索すると自分の記事が引っかかることが増えてきたためだろうか。僕と直接関係のある人が記事を読めば「このhatayasanというのは、もしかしてあの人のことだな」と気づくのは、ある意味では自然の成り行きだとも思えた。
初めて知人から「読んでいる」ことを告げられたときは「ああ、これがリアル知人にばれたということなのね」といささか驚いたものだが、不思議と嫌な気分はしなかった。

なぜリアルな人にブログの存在を知らせないのか

公開されたウェブ上に文章を公開すれば、ものの数分もしないうちに検索してアクセスできる状態になることを僕たちは経験上知っている。だから、知人に読まれると困るような文章を書いたことはないし、聞かれると困るような愚痴をこのブログで垂れ流したこともない。少なくともその程度の配慮は僕にだってある。
自分がリアルな知人にブログを書いていることを知らせないのは、知られたくないというよりも、自分のブログに「あまり期待してほしくない」と思うからだろうか。
僕からブログを紹介された知人は、つながりのある趣味や仕事に関係ある記事がアップされることを僕のブログに期待するだろう。あるいは、ブログを直接紹介されたら多少退屈でも読まなければならないとプレッシャーを与えてしまうこともあるかもしれない。
だが、日常の生活とは直接関係のない「はてな」や「ネット」のことを主に書き連ねているこのブログである。リアルな人には「何を言っているかわからない」いらだちや退屈すら覚えさせるブログを紹介したところで、お互いに得られるものが果たしてどのくらいあるだろうかと、意味をはかりかねていた。

八方美人にはなりたくない

僕は、自分の思ったことをブログに書いていきたい。だから、あえて「宣伝はしない」。*1
それでも、リアルな日常とはほとんど関係のない戯言にあふれたこのブログに興味を持ってもらえるのなら、それは「ありがたい」と感謝せねばならないだろう。

参考とした記事

ARTIFACT@ハテナ系 - 自分の弱い部分をネットで公開するのはセキュリティホールになることは意識したほうがいい
2005年11月の記事。注目をされたくないのであればHTML手書きで過去ログも残さないスタイルがあるよと提案。
僕がブログを使って文章を書いているのは、多少なりとも自分のことを知ってほしいという欲求があるからなのかもしれない。
北の大地から送る物欲日記 - ブログが知り合いにばれるとき
6月の記事。「「誰でも気軽に始められる!」ってのと「最低限気をつけないといけないことがある」ってのの間にある溝が思ったより深い」
誰でもアクセスできるウェブ上に文章を発信することの意味を、記事を書く前に確かめたい。
suVeneのあれ- では、ネットにおける危機管理意識とは何か
ネットでリアルのことを書くときに気をつけておきたいことを記されている。ウェブ上に自分の生活の一部を公開することは自分のプライバシーを切り売りする、くらいの意識は持っておいた方がよさそうだ。

*1:このへん、ブログを書くときには「読者を意識する」と先日書いたことと矛盾するのですが、自分の考えを曲げてまで読者にすり寄るのは本末転倒だなあ、という意味であえてこのような表現をしました。