白馬 雪崩講習会(セイフティキャンプ)1日目
雪崩の危険をしっかり知らなければいけないと思ったきっかけは、昨年奥美濃の野伏ヶ岳で自分が表層雪崩を登高中に引き起こしてからだ。
折しも昨年身辺に変化があったこともあり、雪崩の基礎知識をじっくり学べるこの機会を待ち望んでいた。
3月3日夜に京都で二人待ち合わせて中央道経由で白馬入り、道の駅白馬で3時間程度仮眠をとり白馬駅南のスポーツ施設「ウイング21」へ。
午前:座学
講習は日本雪崩ネットワークが主催。雪崩に関してじっくり学ぶのは実質初めてということもあり、土日で参加できる2日間の「セイフティキャンプ」に参加することにした。
- 地形、雪質、人的要因。雪質は専門家が数十年議論しても未だ答えが出ないほど奥が深い。確実かつ迅速に判断材料を求めるのは地形から。
- 雪崩地形のおさらい(走路、堆積区、日当たりのよい斜面)
- 安全なルートファインディング。雪崩地形を避ける。
- 1ヘクタールのエリアのどこかに埋没した人を探す場合、ビーコンを装着していれば5分程度で発見することが可能である。装着していなければ残留物などの手がかりをもとに探すことになるが、手段はゾンデ棒だけ。しらみつぶしに探していくと6時間以上という桁違いの時間を要する。どちらがリスクを軽減できるか違いは明白。
午後:実地体験
ウイング21の前の水田に出て実地訓練。
- 雪質(積雪安定性)の評価。ゾンデ棒(プローブ)を雪面に突き刺すことで、積雪量、雪の層の状態を即座に知ることができる。スコップテストをする時間的な余裕がないときなど使えばよいとのこと。
- 雪面をルーペで観察、層の境目を注意深く観察する
- ハンドテスト、崩れたときの回数による積雪安定性の評価
- 「記憶でなく、記録」。記憶は時として曖昧になる。非常時だからこそ記録に書き留めておくことが必要。
- ビーコンの電波特性。中心から楕円状に二方向に電波を発信。反応が弱いことは必ずしもビーコンが遠くにあることを意味しない。
- ペアになってビーコン捜索。
- グループで救助のシミュレーション。リーダーを決めてビーコン装着者の人数を確認、全員がビーコンを受信モードに切り替える。残留物を発見したらビーコンの反応を確認、スポットプロービング。
夜間:初日のまとめ
2日目のグループ分けなど。
初日の所感
雪洞掘りや積雪面の評価にスノーソーはあれば便利かな、と思った。
あとで。