寝台特急「日本海」、2010年11月の思い出


もう少し生きながらえてくれればと思っていたのですが。
寝台特急「日本海」が来春のダイヤ改正で廃止されることが報道されたようです。

JRグループは来春のダイヤ改正を機に、寝台特急「日本海」(大阪―青森)を、利用客減少や車体の老朽化を理由に廃止する方針を決めた。青い客車を機関車が引く「ブルートレイン」の一つとして旧国鉄時代から親しまれてきたが、今回の廃止で、関西を発着する寝台特急からこうしたブルートレインは全て姿を消す。

 1968年10月に運行開始。88年の青函トンネル開業後は一時、北海道・函館を発着するなど、観光客やビジネス客の人気を集めた。最近は新幹線や空路の発達で利用客が減少。現在は片道約15時間をかけ1日1往復運転する。

 ブルートレインは、2008年に京都駅発着の「なは」「あかつき」、09年に東京駅発着の「はやぶさ」「富士」が廃止され、現在は「日本海」と、上野駅発着の「あけぼの」「北斗星」が残るだけ。JRは、「日本海」を季節列車として走らせる案も検討している。

http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20111118-OYO1T00240.htm

廃止がなかば公式にアナウンスされてしまった以上、日常の「日本海」の雰囲気を味わうことはもう難しくなりそうです。
参考までに、昨年11月に「日本海」に乗ったときの様子を書き留めておこうと思います。

2010年11月25日、上り「日本海」の様子

青森駅にて


青森から大阪に向かう、上り「日本海」に乗って帰ることにした。

乗ったのは2010年11月25日。新幹線が新青森まで開業する数日前だった。

上り日本海は、青森を19:33に出発。大阪までは15時間をかける。

今晩はトワイライトエクスプレス塗装の電気機関車が牽引するようだ。

このごろはLEDに押されて見ることが少なくなってきた、ロール式の方向幕。

青森のベイブリッジがすぐ真上を通る。

B寝台車の設備


ドアを手前に引いて車内に入る。

B寝台車通路の様子。

B寝台上段。

B寝台上段。

B寝台上段。頭上には余裕がある。

B寝台上段の通路側。荷物置き場に使える。

B寝台下段。

A寝台車の設備


A寝台へ。

A寝台。個室でないA寝台は「日本海」「きたぐに」を残すのみ。

入口の手前に用意された喫煙スペース。

A寝台下段。B寝台とは違って通路が真ん中にある。

A寝台上段。

A寝台の車番。「オロネ」の「ロ」が剥がれてしまっている。

国鉄型」の車内設備


車両は、ブルートレインの客車では新しい部類に入る「24系25型」の仲間。

折戸のドアに記された警告。

国鉄型の車両のデッキにはよく見られたくずもの入れ。

冷水機。

冷水機の横にある紙コップ。

室温計。

B寝台通路側の椅子。

B寝台の各寝台に備え付けの照明。

夜はこういう雰囲気になる。寝るのを惜しいと思った。

翌朝


敦賀駅電気機関車が交代する。

機関車の付け替えを待つ。

次の機関車がやってきた。同じ「EF81」型。

連結作業中。

作業終了。大阪まであと少し。

昭和48年製造。

サンダーバード」に道を譲る。

琵琶湖沿いを快調に走る。

青森から15時間をかけて、ようやく大阪駅に到着した。

大きく変貌した大阪駅。2011年5月のグランドオープンを前に工事が大詰めを迎えていた。

動画

始発の青森駅を出発直後の車内放送、翌朝敦賀駅電気機関車を付け替える場面、終着の大阪駅に到着する前の車内放送を動画に撮っていました。

YouTube
青森駅を出発した直後の車内放送。3分01秒。冒頭に懐かしいチャイム。


YouTube
敦賀で機関車が交代するときの併結作業。35秒。


YouTube
大阪駅到着直前の車内放送。2分42秒。大きく変貌した大阪駅に滑りこむ。

関連する記事

2008年9月の「日本海」様子は、こちらの記事に書き留めています。
このときは、下り「日本海」で大阪から青森を目指しました。
星の寝台特急「日本海」に乗る - 忘却防止。

かつての国鉄の匂いを随所に残す寝台特急、日常の雰囲気をじっくり味わっておくなら、今が最後のチャンスなのかもしれません。

3年前にもこういうことを書いているようですね。
寝台特急、終着へのカウントダウンが近づいてきたのでしょうか。