霧の中の最高峰 - 富士宮口から富士山剣ヶ峰
眺めも天気も、いまひとつだったのですが。
高いところから滑れるかな?
5月24日(日)は、富士宮口から富士山に行ってみました。
記録など
2009年5月23日(土)
シーズンの締めに、そろそろ富士山を滑ってみたい。
昼にN君と落ち合い新名神と東名高速を経由して静岡入り。JR富士宮駅から五合目の「富士宮登山口」までは32kmしかないのに標高差は約2300mもある。
この日は雲に隠れて一日富士山が姿を現すことはなかった。日曜は早めに登ったほうがいいだろうか。
2009年5月24日(日)
登山口。これから登るルートが見えている。
七合目。ここからアイゼンをつける。
富士山剣ヶ峰。ようやく写真を撮れた。
山頂のドームは撤去されていた。
七合目付近から八合目を振り返る。ようやく滑れた。
宝永山。2月ごろは贅沢な山スキーエリアになるようだ。
六合五勺から六合目の雪渓。このあたりから雪が雨に変わり始めた。
4:20に起きて5:20に登り始める。しばらくは雪もなく夏道歩きが続く。
視界が晴れているのは六合まで。そこから上はガスがかかっていて真っ白。次第に雪の上を歩くようになり夏道のポールを頼りに登っていく。
六合五勺からは風と雪が吹き始める。歩いていると顔が痛い。みぞれが降っているのだ。低気圧が西から近づいていたとは聞いていたが思った以上に影響が及ぶのが早いのだろうか。
七合目で一服、アイゼンを装着して登る。蒼い氷の上を歩く場面もあれば、ふかふかの新雪をかき分けて進む場面もある。スキーを履いて登るには気を遣う斜面かもしれない。
途中登山者2名とすれ違う。六合五勺にテントを張っていた人たちだろうか。
八合目から上は斜度が次第に急になる。このまま風が強くなるようだとスキーを担ぎ続けるのは難しいように思えたが、風は少しはましになってきたようだ。
九合五勺から外輪山までのルートは不明瞭になる。登れば着くとはいえ天地真っ白で先の見えない斜面はあまり気持ちのいいものではない。
外輪山から剣ヶ峰までは稜線歩き。もとより視界はなく風もそれなりに吹いている。ここに来て雪が顔じゅうにまとわりついて眼鏡を外さねばGPSの文字を確かめられなくなってしまった。しばらく先頭を歩いていたがN君に代わってもらいトレースを追わせてもらうことにする。
地図ではすぐに着くように思えた銀名水から剣ヶ峰は思った以上に長い。軽いアップダウンをこなして建物が見えたそこが剣ヶ峰。以前あった富士山測候所のドームはいつの間にか撤去されていたようだった。
天候がいまひとつのせいだろう、人の気配はない。貸切の山頂でお菓子をしっかり頬張ったあとはもと来た道を戻る。
さて下り。風と雪とガスが出ていて下も先も見えないカリカリの斜面をルートどおりに下れる自信もスキルもない。しばらくはスキーを担いで夏道をしっかりトレース。時折現れるさらさらの新雪と深雪に葛藤を繰り返すがここは安全を優先する。
このままスキーを担いで五合目まで降りてもやむなしと思っていたが、八合目を過ぎると斜面の雪が次第に緩んでくる。視界も少しだけではあるが晴れてきたようだ。そろそろ滑ってもいいだろうか。N君と示し合わせるようにスキーを履いてそろりと滑り始める。
八合目から七合目までの雪はやや硬め。七合目から下は砂礫混じりではあるが上手くなった気にさせられる緩いざらめの斜面。結局スキーで滑ったのは8合目の小屋の直下3200mから六合五勺の小屋の下の雪渓2680mまで標高差約520mだった。楽しい時間は過ぎるのがほんとうに早い。
六合目から下は雨。駐車場で濡れ鼠になって着替えて温泉に直行。この日は焼津で遅めの昼を食べて愛知県の豊明まで下道のドライブを楽しんで帰る。
にっこりするような大斜面が広がるという富士山、今度は晴れた日にぜひ訪ねてみたいところである。
ルート
富士宮新五合目登山口-富士山剣ヶ峰 を往復
メンバー
N君、hatayasan