日本海 - 早月尾根 - 剱岳(自転車+ハイキング)

9月29日(土)は、日本海から剱岳を目指してみました。
天気に恵まれたおかげで、最後まで無事に楽しむことができました。

GPSログ(クリックで拡大)

ルート全体のログ

20070929日本海-剱岳

  • 早月川河口から馬場島まではMTBで、馬場島から剱岳山頂までは徒歩でたどりました。
  • MTB区間の距離は約30km、徒歩の距離は約8.3km。
市街地区間の拡大図

20070929日本海-剱岳出発地点付近地図

  • 早月川の河口付近は道路が通じていないため、市街地区間を迂回する必要があります。土地勘がなければ迷うことがあるかもしれません。
  • 僕は最後で油断して、帰りで遠回り(南西寄りにルートをとってしまった)をしてしまいました。

報告と所感

2007年9月28日(金)
  • さて今週は剱岳の大きさをこの身体で味わってみることにしましょう。
    • 仕事はお休みをいただいて、京都から富山に向けて下道を9時間のドライブ。
  • スタート地点に着く前に、富山の隠れた名店「とろ一」でささやかな景気づけ。
    • 尊敬する山スキーヤー*1の直筆サインもこの目で拝めて、大満足で店を出ます。
  • 22:00 魚津市ミラージュランド」駐車場
    • スタート地点は早月川河口。そばにある遊園地の駐車場で自転車を組み立てて4時間ほど寝ることにします。
2007年9月29日(土)

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馬場島。自転車はキャンプ場の炊事棟の中にくくりつけて。

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馬場島から早月尾根へ。

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早月小屋。

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早月尾根上部にて。毛勝三山。

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参考にさせていただいた記録をザックから取りだして。

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八ツ峰。後方は後立山のやまなみ。

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立山と剱沢。

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さあ、これから日本海へ駆け下りよう。

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岩と雪の殿堂、剱岳。山頂を見上げながら。

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ナナカマドの実。山は秋真っ盛り。

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馬場島。「試練と憧れ」の石碑の前で。

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出発から10時間50分後、日本海へふたたび。

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なにも考えずに、このまま、ずっと。

  • 3:00 起床
    • 粛々と準備。
  • 3:30 ミラージュランド駐車場を出発
    • 今日は海抜0mから剱岳の山頂2999mを人力日帰りで往復してみることにします。
    • 日本海から30km離れた登山口までは自転車で、登山口から8kmある剱岳山頂までは徒歩で。
    • 自転車の区間がゆき2時間、帰り1時間。早月尾根の往復に登り6時間、下りで4時間費やすとして、休憩を含めて行動時間は14時間くらいを見ておけばいいでしょうか。日没の17時半から時間を逆算して、3時30分の出発とします。
  • 3:35 早月川河口(0m)
    • 自転車を日本海のすぐそばまで走らせて、海水を口に含みます。
    • 掬った水を拭き取ってグローブを着けて。「では、行きましょうか。」
  • 5:32-5:40 馬場島(760m)
    • 北陸自動車道をくぐると街灯は途切れ、薄ぼんやりしたヘッドライトだけが頼りに。
    • 交差点を過ぎるごとに地図とGPSを取り出して、現在位置をしつこいくらいに確認。
    • 「入会橋」を過ぎるとあとは早月川沿いに登るだけ。ただ砂利道の区間も1箇所あり慎重なライドを強いられるところも。
    • 最後の急坂を登れば馬場島。MTBは炊事棟のそばにくくりつけておきます。
  • 8:00-8:10 早月小屋(2200m)
    • 焦らずに、息を切らせない程度にペースは抑え気味に。標高差200mおきにある標識がいいペースメーカーになってくれます。
    • 今日は荷物が日帰りの分量*2だからというのもあるのでしょう、休憩1回で早月小屋に到着します。
    • ここまで来るとすっかり秋晴れ。剱の岩稜の様子も、しっかりとらえられるようになりました。
  • 9:38-9:50 剣岳山頂(2999m)
    • さてここから山頂までは鎖場や岩場も現れ始めます。腕を慎重に使ってじりじりと登るのみ。
    • 山頂には9時38分到着。日本海から6時間03分、馬場島から3時間58分かかりました。
    • 「ふぅっ、着いた」。今回の山を計画するにあたりイメージトレーニングの教材となってくれた記録*3をザックから取り出します。「おかげさまで、無事に山頂に着くことができました」
    • 別山尾根方面からやってきた登山者で山頂は賑わっているようです。
    • 立山・後立山方面はおろか、槍ヶ岳・白山方面まで望むことができます。はるばる来た甲斐がありました。
  • 11:00-11:10 早月小屋(2200m)
    • ここから日本海に向けて標高差3000mの下り。登り以上に気を抜くわけにはいきません。
    • 早月小屋でスポーツドリンク(500ml、400円)を補給。疲れ始めた身体にしみ通っていくようでした。
  • 13:00-13:12 馬場島(760m)
    • 縦走路の階段状になった箇所の多くには土のうが敷き詰められている模様。これなら着地したときのショックを吸収できるので安心です。
    • まだ歩くのかな、と思い始めた頃、ようやく登山口の馬場島へ。ちょうど13時。
    • 「試練と憧れ」の石碑の前で記念撮影したあとは、日本海に向けて一気に下りましょう。
  • 14:25  早月川河口(0m)
    • 市街地に入ってやや迷走気味になりながらも、どうにか早月川の河口へ。
    • グローブを外して、海水を掬って口に含みます。
    • 14時25分、出発から10時間50分後。なんとか日の沈む前に日本海に戻ることができました。
    • 「ひとまず、終わりましたね」。そばに誰もいるわけでもないのに優しく囁かれたような、そんな気がしました。
  • 16:40 富山市
    • 帰りは自然に「とろ一」へ。
    • 剱岳、登ってきました。」地元で獲れた米や魚介類を肴に、自然と話も弾みます。
2007年9月30日(日)
  • 福井に移動して様子をうかがうも、雨は止みそうにないようです。
  • 仕方ないか。この日のサイクリングはあきらめて、いさぎよく家に戻ることにします。

データ(2007年9月29日)

累積標高
3,044m
積算距離
82.2km(自転車+徒歩の合計)
最高速度
56.0km/h
平均速度
10.1km/h(自転車+徒歩の平均)

*1:YASUHIROのマウンテンワールド。。今回の山は、2003年の氏の記録に刺激を受けて実行したもの、といっても差支えありません。

*2:この日尾根を担いだ装備は行動水2リットル+行動食+上下レインウェア+地図+ツエルト+GPS+デジカメほか貴重品。足回りはスニーカー+靴下2枚で。

*3:晴れたらじっとしていられない - 日本海から剱岳日帰り