紀伊半島 台高 堂倉谷(上部のみ、沢登り)

7月22日(日)は、紀伊半島の沢「堂倉谷」の様子を少しだけ見てきました。
メンバーは、山岳会の7名(hatayasan、Fzw、Nsm、Ssk、Hks、Knd、Ysd)です。

GPSログ(クリックで拡大)

20070722堂倉谷沢登り解説付き

報告と所感

2007年7月21日(土)
  • 20:10 京都駅
    • 降り続く雨を見て金曜夜の出発を土曜に延期、1泊2日のルートの後半のみに計画を縮小することに。
  • 24:05 大台ヶ原駐車場
    • 京都から大台ヶ原ドライブウェイの終点まで、休憩2回を挟んで4時間弱で到着。
    • 今回は車2台でやってきた。テントと車中泊に分かれてしばらく仮眠。
2007年7月22日(日)

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大台ヶ原ドライブウェイの終点に車を停めて出発。
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日出ヶ岳山頂にて。気持ちよい晴れ間が覗いた。
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おはよう。
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堂倉避難小屋。ちょっとした休憩には使えそう。
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林道はところどころ激しく崩壊していた。
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土砂崩れした場所では岩も鋭利に切れている。
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橋から見下ろす堂倉谷。もう少し林道沿いを歩く。
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ミネコシ谷手前で入渓する。
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入渓。思いのほか水量は少ない。
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晴れてよかったですね。
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石楠花谷出合を過ぎると連瀑帯に入る。出だしの滝をシャワークライム。
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水線沿いを直登していける。
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溝状3段15mの上部。ここはロープを張る。
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残置ハーケンに支点を取って通過した。
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連瀑帯を通過。流れは次第に穏やかに。
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藪こぎもなく源頭に出る。

  • 5:10 起床
    • 天候は曇り。標高1500mを越えているが思いのほか暖かい。
  • 6:05 大台ヶ原駐車場 出発
    • まずは登山道沿いに歩く。鹿の群れが興味深げにこちらに視線を注いでいる。
  • 6:35-6:45 日出ヶ岳
    • 大台は「日本百名山*1」のひとつ。百名山のピークハントから遠ざかって久しいが数えてみるとこれが75番目に登るピークであることがわかった。
    • ここから標高差600mを下る。中間のあたりで1箇所短い鎖場。数箇所木が根こそぎ倒れている箇所がある。
  • 8:00-8:20 堂倉避難小屋
    • ここから林道沿いに堂倉谷の後半部を目指す。
    • 林道はおそらくここ数年使われていないのだろう。土砂崩れ、路面崩壊が激しくもはや荒れ放題。
  • 9:00-9:10 堂倉谷と合流する橋の右岸
  • 9:35 ミネコシ谷手前で入渓
    • 標高1023付近の堂倉谷の合流点からしばらく堂倉谷沿いの林道へ。以前付近を遡行されたことのあるFzw氏に入渓点を探していただく。平凡な河原歩きを林道で詰めたあと、林道と沢の標高差が最も低そうなミネコシ谷出合の近くから入渓する。
  • 9:40 入渓
    • 河原に降りると思ったより水量は落ち着いているように思える。前半は豊富な水量を誇る堂倉谷でも、源流に近づくとさすがに泳ぎを強いられるような箇所もない。
  • 11:10 石楠花谷出合
    • 石楠花谷出合から先は谷が狭まり連瀑帯に入る。元気なNsm氏やSsk氏は積極的に水線を登っていく。
    • 2箇所ほどロープがあったほうが安心な場所が出てくる。前者は右岸を巻くことで水線沿いの直登を避けられるが、後者はぬめった右岸をへつるか足場の乏しい滝場を乗り越す必要がある。滝の右岸側の落ち口の上部に見つけた2枚の残置ハーケンにスリングを掛けてロープを流し後続はプルージックやお助け紐で通過。堂倉谷の後半で注意を払わなければいけないとすればこの2箇所だろう。
  • 14:15 連瀑帯を通過
    • やや緊張する連瀑帯を終え、軽く直登できるナメを過ぎると幽玄な原生林に抱かれての穏やかな沢歩きとなる。願わくばこういう場所でのんびり1日を過ごしてみたいと思う。
  • 15:00 登山道に合流
    • 流れがか細くなったと気づいた頃藪漕ぎもなく登山道に出る。尾鷲辻の東屋を過ぎて太い登山道をトラバースすれば駐車場は近い。
  • 15:35 大台ヶ原駐車場
    • 雨に降られる前に車に戻ることができた。日曜だがそれほど駐車場は混雑していない。
    • さて帰りの温泉はどうしようか。入之波温泉(しおのはおんせん)杉の湯。目星をつけていた温泉は既に日帰り入浴の時間帯を過ぎてしまっていた。
  • 17:00-18:00 津風呂湖温泉
    • メンバーの記憶を頼りに吉野の「津風呂湖温泉」なる施設に向かう。1970年代チックなレトロ感あふれる鄙びたスポットだった。入浴料は900円。
    • 一風呂浴びた後は橿原市内の某大衆中華料理店で夕食をとって終了。
  • 21:50 自宅

もろもろ

  • 紀伊半島の銘渓に数えられる「堂倉谷」の上の様子をさらりと見てきました。
  • 光量乏しい連瀑帯から明るく開けた源頭に藪漕ぎもなく詰める場面では、森の回廊を駆け上るようなうきうき感を味わうことができました。
  • ただ、堂倉谷は「中七つ釜」「奥七つ釜」などの奇観が連続する下流も併せてこそその素晴らしさをより噛み締めることができるのかもしれません。
  • まだ水に浸かるのが辛くないうちに、もう一度訪ねることができるでしょうか。

*1:日本百名山」の詳しい解説や山のリストなどは「日本百名山 - Wikipedia」を参照。