瀬戸内 しまなみ海道ポタリング(自転車)

7月16日(月)は、瀬戸内のしまなみ海道西瀬戸自動車道 尾道 - 今治ルート)を自転車で走ってみました。
雨に遭う場面もありましたが、心躍る時間を過ごすことができました。

GPSログ(クリックで拡大)

20070716しまなみ海道ポタリング

  • 赤は往路の自転車のログ、青は復路の高速バスのログ。
  • トンネルで電波をロストしている箇所が一部あります。

報告と所感

2007年7月15日(日)
  • 7:30 自宅
  • 19:50 尾道市
    • 穏やかな潮風を浴びながらチャリをのんびり漕いでみよう。
    • ネットで天気予報をチェックしたあと台風一過の快晴を狙って西へ車を走らせる。行先は尾道、今回は相方と二人だ。
    • 夜明けとともに出発、瀬戸内の海岸線の美味しそうな道をトレース。暗くなった頃尾道市内のホテルに到着する。
2007年7月16日(月)

P7160422
尾道港を出発。尾道から向島まではフェリーを使う。
P7160435
のどかな一コマ。
P1010440
緩やかなスロープを登って橋に取り付く。因島大橋にて。
P1010446
しまなみ海道で道路の下をくぐるのは因島大橋だけ。
P7160437
因島大橋を渡りきったところで。
P7160456
生口橋
P7160459
因島大橋を除いて、しまなみ海道の橋は道路と歩道が並行している。生口橋
P7160471
小さな料金所。支払は良心に任されている。生口橋
P7160472
しまなみ海道の中心地・瀬戸田にはローソンやサークルKがある。
P7160476
生口島から見る多々羅大橋
P7160485
大三島から見る多々羅大橋
P7160491
こじんまりした大三島橋。歩道の幅は広かった。
P7160500
大島大橋
P7160501
道の駅伯方。雨足が弱まるのを1時間半ほど待った。
P7160502
雨をやり過ごしたあと、大島大橋を渡る。
P7160506
大島に入る。来島海峡大橋まで、あと8km…。
P7160509
土砂降りの雨が降り出した。たまらずスーパーの軒下で雨宿り。
P7160510
雨具に身を固めて雨の中を漕ぎ出すことにする。
P7160519
来島海峡大橋の写真は撮れなかった。自転車の返却場所・今治駅でパチリ。
P7160520
因島大橋尾道方面のバスに乗り換える。
P7160527
ようやく尾道に帰ってきた。これから自宅まで300kmのドライブ。

  • 5:30 起床
    • カーテン越しに望む瀬戸内の海がまぶしい。どうやら晴れてくれたようだ。
  • 6:30 市内ホテルを出発
    • ホテルに車を置いて徒歩で駅に向かう。駅前の駐車場なら1日2000円かかる。
    • 駅正面にある港に面したビルの待合室で朝食をとる。今回はレンタサイクルでしまなみ海道を今治まで走って、バスで尾道にとんぼ帰りする予定だ。駅前の事務所は7時から営業、自転車に空きがなければどうしようかと気をもんでいたが杞憂だったようだ。
    • 僕はMTBスタイルの自転車、相方は3段変速のママチャリ。1台あたり500円のレンタル料と保証金1,000円を払う。
    • 自転車のフレームには「平成19年1月点検済み」のシールが。変速もスムーズでこれから80km漕ぐにあたって不安はない。
  • 7:35 尾道港(本州)
    • 尾道から向島まではガイドブックどおり船で渡る。船便は6時から22時まで5分ごとに運航しているようだ。
  • 8:25 因島大橋向島側入口)
    • しまなみ海道の橋のなかで、因島大橋は唯一道路の下が自転車・原付用の通路に割り当てられている。上に被さる道路に遮られてGPSの信号もロストしがちになる。
    • 本格的に装備を固めたバリバリのサイクリストとすれ違う。自転車の世界にもファッションのようなものがあるのだろうか。
    • 橋に取り付くまで標高を上げ、橋を渡り終えると海抜ゼロメートル近くまで下る動作を繰り返す。スロープは緩やかで3段変速のママチャリでも十分に余裕がある。自転車で坂を登るのが苦手な人でも十分にこなせる、優しい道だ。
  • 9:45 生口橋因島側入口)
  • 10:40-10:50 瀬戸田
  • 11:25 多々羅大橋生口島側入口)
    • 遠くからでもすぐにそれとわかる美しい斜張橋。橋の姿が次第に見えてくるたびに胸が高鳴る。
  • 12:19 大三島橋大三島側入口)
    • ほかの名だたる斜張橋に比べると控えめで派手さはない。ただ自転車の通れる幅はいちばん広いように感じられる。
  • 12:50-14:25 道の駅伯方(伯方島
    • 昼食をとっていると午前中に新潟県震度6強地震があったとの報せが。JRの駅構内で車両が脱線している映像が繰り返し流れている。
    • 広島県南部で大雨・洪水警報のニュース速報がテロップで流れる。まさかと思って外を見遣ると土砂降りの雨。
    • 大気が不安定なのだろう。雷鳴が耳をつんざく。思わず不安になりバス停の位置と時刻表を確認してしまう。いざとなれば、ここで自転車を返して尾道に戻ることもできるようではある。
    • まあ、いつまでもこの調子で降るわけでもないだろうし。ここは気長に昼寝して様子見を決め込むことにしよう。
    • 腕を組んだまま小一時間ベンチでうたた寝。ほら、ようやく雨足が弱まってきた。さあ行きますよ。
  • 14:30 大島大橋伯方島入口)
    • いよいよ次は最も美しく長い来島海峡大橋だ。山間部に入って軽くひとつ丘を越えれば気分はいよいよ高揚していく。
    • ところが来島海峡大橋入口まであと4kmの地点でまた雨が激しくなる。雨具を着込む暇もなかった。
  • 15:30-16:00 吉海町八幡(大島)
    • 雨粒はことのほか大きい。伯方島で見せた晴天は束の間の気まぐれだったのだろうか。たまらずスーパーの軒下に逃げ込む。冷えてしまった全身に焼きたての回転焼がありがたい。
    • バス停や自転車の返却場所まではいずれにせよ数km漕がねばならない。今度ばかりは悠長に待っていると日が暮れてしまう。
    • 相方は上下を雨具で固めて、横着して雨具を車に置いてきた僕は100円の合羽を羽織って沢登り用のヘルメットを被り漕ぎ出す。
  • 16:20 来島海峡大橋(大島側入口)
    • 来島海峡大橋の手前から今治駅まではちょっとハードなポタリング。横殴りの雨のなか楽しみにしていた来島海峡大橋ではカメラを出す余裕もなく脇目も振らず黙々と漕ぐのみ。もちろん展望などあるはずもない。
    • 橋に降り注いだ雨水が滝のように海面にぞろ落ちているのが橋を渡る前から見えていた。側道を走っていると車の巻き上げる飛沫をもろに喰らい言葉を失う。そういえば横を走っているのは自動車専用道路。100km/h近くで走っていれば起こす飛沫もかなりのものなのだろう。合羽のおかげで水を直に被らずに済んだのはせめてもの救い。
    • 雨水を絶えず浴びていると眼鏡に水滴がまとわりつく。視界を奪われるのはさすがにつらい。
  • 16:45-16:55 今治サイクリングターミナル「サンライズ糸山」
    • 長さ4kmの来島海峡大橋を渡り終えて感慨もなく四国へ上陸。ターミナルで話を聞くと今治駅まで行かねばバスには乗れないとのこと。時刻を教えてもらうと尾道方面の最終にはまだ間に合いそう。今治市街まであと6km、最後の一踏ん張りだ。
    • 駅に着く頃になってようやく雨が小降りになってきた。2箇所ほど信号のない横断歩道で待っていると車がすっと停まってくれる。濡れ鼠になった僕たちに気遣ってくれているのだろうか。
  • 17:30 今治駅
    • 官庁街を経て今治駅へ。高架下の自転車置場で自転車を返して雨具を脱ぐ。予定よりかなり時間をかけてしまったが、一応尾道から今治までしまなみ海道82kmを無事走り終えることができた。
    • 達成感を感じる前に、全身汗臭い身で靴を湿らせたまま帰りのバスに乗るのがなんとも申し訳ないように思えた。温泉や銭湯に入る時間もないのでここは目をつぶっていただくほかない。
  • 18:24 今治駅
    • 尾道方面への最終便は19時23分まで出ている。バスがなければ鉄道で岡山まで迂回して新幹線で尾道に戻らねばならないかと覚悟していたが安心した。
    • 尾道へは因島大橋バス停で一旦乗り換える。1日かけた距離を1時間強でおさらい。ビデオの巻き戻しをリアルに体感しているような奇妙な感覚にとらわれる。
  • 19:20-19:25 因島大橋バス停
  • 19:53 尾道駅
    • ホテルに預けていた車を取りに戻る。さてここから自宅までは300kmのドライブだ。
    • 高速バスに乗ったところですっかり遠足の「お帰りモード」になってしまったようだ。緊張を緩めると睡魔は容赦ない。全身にセルフ刺激*1を与えながら挙動が怪しくなるたびにパーキングエリアでシートを倒す。
  • 2007年7月17日(火)未明 自宅
    • 自宅には翌日未明に到着。新聞配達のバイクの音がこだまし始めた頃にようやく寝る準備を整える。
    • まあ最後まで行けたしETCの深夜割引も受けられたし、ここは結果オーライとしましょうか。

心躍る道でした。

  • 広島県尾道から愛媛県の今治を結ぶ「しまなみ海道」。自転車乗りへの心遣いが随所に感じられる爽快で素敵なサイクリングロードでした。
  • レンタサイクルは島ごとにサポート地点が整備されており、乗り捨てできるポイントも充実。自分の自転車がなくても、時間や嗜好に応じて柔軟にプランを組むことができそうです。
  • 潮風を感じながら穏やかな海を流す魅力もさることながら、これから渡る橋を目の前に距離を徐々に詰めていくわくわく感、橋を渡っているときに感じる海の上を散歩しているかのようなドキドキ感。サイクリングを楽しめる環境が整備されていて、かつ手頃な距離で何度も心を躍らせることのできるエリアはそう多くはないでしょう。
  • 関西からだと前夜発日帰りでもOK。手ぶらで自転車の経験が浅い僕たちでも十分に楽しめたので是非。

*1:眠気を追い出すために自分の身体の部位、たとえばこめかみ、頬、膝、腕をつねったり叩いたり引っ張ったり掻いたりすること。傍から見れば奇行以外のなにものでもないかも…。