平湯峠 - 乗鞍岳(自転車+山スキー)

5月26日(土)、乗鞍岳で今シーズンのスキー納めをしてきました。
平湯峠からスカイラインをたどって登る乗鞍岳は、山スキーというより自転車の修行のような感じでした。
メンバーは単独です。

GPSログ(クリックで拡大)

  • 平湯峠(1680m)から畳平(2720m)まではMTBでアプローチしました。
  • 畳平から肩ノ小屋(2780m)まではツボ足、スキーを使えたのは肩ノ小屋から山頂(3026m)まででした。
  • 位ヶ原方面へは、まだしばらくスキーを楽しめそうな感じで雪がつながっていました。

報告と所感

2007年5月25日(金)
  • 22:30 自宅発
    • 乗鞍スカイラインのゲートが開くのは7時。その時間に出発できるように合わせればいいかと思うと準備もついのんびりしがちになる。
    • 名神高速はいま道路の補修で工事のさなか。1車線規制で栗東から10km向こうまで渋滞、たまらず降りて彦根から乗り直す。今回は高速を走って気持ちよく現地入りしようと思っていたのだけど、まあこういうときもあるか。
  • 1:15 東海北陸道 川島PA
2007年5月26日(土)


平湯峠。ゲートが開くのは7時から。

猫の小屋。

標高2580m。このあたりから風が強くなり始める。

四ツ岳南西のヘアピン。ここを頑張れば畳平は近い。

畳平。平湯峠から標高差1000mを最後まで漕ぎ通した。

肩ノ小屋で。剣ヶ峰は左奥のピーク。

山頂から位ヶ原方面を見下ろす。除雪が進行中。

剣ヶ峰。これからも無事に山を続けられるよう祈った。

乗鞍岳南面。左が「高天原」、右は「岳谷」。

今シーズン最後の滑りを噛みしめた。

右側の斜面を滑った。左側は長いスロープを楽しめそうだった。

畳平が見えてきた。

鶴ヶ池。雪の砂漠のオアシスのようだった。

標高2550m付近。雪の壁は思った以上に高かった。

平湯峠。畳平から30分とかからなかった。

  • 4:00 東海北陸道 川島PA
  • 6:25 平湯峠
    • スカイラインの入口には厳重なゲートが。詰所のおじさんに尋ねると自転車であっても通れるのは7時からの模様。
    • 峠には自分の他誰もいない。サイクリストはもっと下から登ってくるのだろうか。
    • 電光掲示板には「畳平の現在の気温 2度 風速12m」との表示。稜線の風は強そうだ。
  • 7:15 平湯峠ゲート(1684m)
    • 手持ちぶさたにぼんやりしているといつの間にか7時を過ぎてしまっていた。
    • ここから終点の畳平まで14km標高差1000m強をMTBでアプローチする。
    • 今回はザックを日帰り用の軽いものに替えてみた。これまでチャリで本格的な山岳路を走ったことなんて実はほとんどないのだけど、しんどければ歩けばいいやと気楽に考えて黙々と漕ぎ始める。
  • 8:15-8:25 猫の小屋(2200m)
    • 12月のスキー始めで休憩した猫の小屋に到着。
    • 平湯峠から7kmを1時間、標高差500m強を稼いできた。きりもいいのでここでしばらく休憩する。
    • 9時を過ぎると観光バスや畳平周辺の関係者の車が往来を始める。すれ違ったパトロールの方からは「上は風が強いので気をつけて」とアドバイスをいただく。バスの窓越しに乗客の手が左右に大きく揺れる。思わぬ応援に頬を緩ませ片手を挙げて応える。まだ余裕はあるようだ。
    • つづら折れは猫の小屋まで。標高2500mを過ぎると前方の展望が開けてくる。心なしか勾配も緩くなってきた。
    • 四ツ岳南面のヘアピン付近(2580m)から突然風が強くなり始める。勾配が緩くなると次は横風の洗礼。なかなか楽には行かせてもらえない。
    • 担いだスキーがまともに風を受け左右にふらつきながら進む。車があまり通らない道でよかった。
  • 9:35-9:40 畳平(2720m)
    • 途中で休憩を1回入れたが、標高差1000m強をチャリで最後まで漕ぎ通すことができた。
    • 長野県側のエコーラインがまだ開通していないためか、観光客はまばら。
    • 風を避けられそうなトイレの脇にMTBをデポして剣ヶ峰を目指す。しばらくはトレースをたどってツボ足で進む。
  • 10:20-10:30 肩の小屋(2780m)
    • ここからスキーを履く。先方には山頂を目指すスキーヤーとハイカーがちらほら。晴天で雪も緩んでいるためアイゼンは必要ない。
    • 風は相変わらず強い。スキーを担いだ状態では風に振られて進みにくいだろう。
    • 途中追い抜いた登山者の背にはスノーシューとスキーが。奇妙だなあと思って見ているとビンディングがゲレンデ用だった。なるほどこの時期の乗鞍岳は春スキーのメッカなのだ。
  • 11:12-11:40 剣ヶ峰(3026m)
    • 晴れた天気のなか乗鞍岳の山頂を踏むことができた。
    • 山頂の祠を背にスキーを立てて記念撮影。今シーズン乗鞍エリアではよく遊ばせていただいた。これからも安全に登らせてもらえるようにお祈りをする。
    • 行動食を頬張ったあとは滑降の準備。位ヶ原の方面に滑り込もうか迷っていたが、風も強いのでもときた道に沿って下ることにする。
    • 山頂からしばらくトラバース気味に下り、肩の小屋を目指して一気に滑り降りる。5月の下旬とは思えない快適なザラメ雪だ。
    • 滑りきったところでシュプールを振り返る。飛び込むポイントをもう少し南にずらせばノートラックの斜面をいただけたことに気づく。少しだけ悔しい。
    • 肩の小屋から少しだけ登り返して畳平へ。山頂を目指すスキーヤースノーボーダーと何組もすれ違う。
  • 12:40-12:47 畳平(2720m)
    • サイクリストも数名上がってきていたようだ。ただスキーを担いでMTBで登ってくるような人を見かけることはなかった。
  • 13:15 平湯峠ゲート(1684m)
    • さて畳平からはMTBにまたがるのみ。四ツ岳猫岳。今シーズン登ってきた山を間近にしながら名残惜しむように緩やかな坂道を下っていく。登ってくる車も午前中に比べると少しばかり増えたのだろうか、すれ違う観光バスには細心の注意をはらう。
    • 猫の小屋の下からは勾配が増したようでスピードは加速。気がつけば畳平から平湯峠のゲートまで30分かからなかった。
  • 13:50 平湯温泉 あかんだな駐車場付近
    • もう少し登りに苦しめられると思っていたが、思った以上に早く行程をこなすことができた。
    • 晴れ渡った空を見上げていると、このまま帰ってしまうのもなんだか勿体ない気がしてきた。今日はチャリも持ってきたしもう少し楽しめないものだろうか。
    • そういえば、すぐ近くにアルプスを一望できる「安房峠」がある。標高差はそれなりにありそうだが、穂高や焼岳を望みながらサイクリングなんて、このうえない贅沢ではないか。気がつけば1時間後には平湯温泉のそばでMTBを車から下ろしていた