飛騨 猫岳(山スキー)


この日曜日、乗鞍岳の周辺の「猫岳」という山で山スキー初めをしてきました。
行程の8割以上黙々と林道をたどる一見単調なルートではありましたが、いいトレーニングができました。

コースタイム(概観)

  • 6:20 起床
  • 7:30 平湯トンネル駐車場
  • 8:30 平湯峠
  • 9:30 夫婦松展望台
  • 12:00-12:30 猫の小屋
  • 13:50 猫岳北西の尾根に取り付く
  • 14:40 猫岳山頂付近
  • 14:50 猫岳山頂
  • 14:55 猫岳山頂付近、滑降開始
  • 15:30 乗鞍スカイラインに合流、以降往路を下る
  • 16:50 平湯トンネル駐車場

簡単な感想

ようやく雪山の感触を確かめる日がやってきた。
12月16日(土)21時に京都駅発。メンバーは僕、KSさん、NMさん、NTさん4名。みんなスキーのキャリアは僕より遥かに積んでいる手練。お手柔らかにお願いしよう。
いつもこの時期ならチェーン規制されてもいいはずの東海北陸道の高鷲IC以北でも雪が付いている様子はなく不安になる。終点の飛騨清見ICを0時05分に出てETC割引適用。平湯トンネル脇の駐車スペースには1:20到着。雪はうっすらとついている程度。しばらく仮眠。4人とも車中泊。
12月17日(日)6時20分起床。天気は曇り。吹雪でもないし今日は林道トレースが大半だし行けるところまで行けばいいでしょう。持ってきたアイゼン・ピッケル・スキーアイゼンは車に置いて7:30出発。スカイラインに入るとトレースが幾筋か付いている。このルートは先月の「岳人 2006年 12月号 [雑誌]」で紹介されているし人が増えるのも止むなしか。途中4パーティくらいとすれ違ったが早立ちして猫の山頂を踏んでこられたのだろうか。
平湯峠へのゲートをくぐってスキーを履く。シーズン初めなのでもとより無理はしない。ショートカットを急がず、ヘアピンも含めてスカイラインを忠実にトレースしていく。1時間で平湯峠、2時間半で夫婦松。展望はないが雪がいい感じに降ってきた。正午に猫の小屋で大休止。14時〜15時あたりを引き返すタイムリミットと定める。風が強くなってきたのかトレースが次第に細くなり始める。カーブごとに現在地を確認しつつ、猫の小屋から1時間強で猫岳への取り付きと思われる地点に到達。一番若いNMさんにルートを偵察いただく。藪っぽいが山頂までなんとか行けるのではとのこと。スキーを担いで樹林帯の急な斜面をやり過ごす。スキーを履かないとさすがに股近くまで潜る。久しぶりに息を切らせながらラッセルする。傾斜が緩くなったところからスキーを再び履く。樹林がうるさくて思うように進ませてくれない。
猫岳の標高は2551m。2400mを過ぎたあたりでいよいよ吹雪が勢いを増してきた。一瞬弱気になるがあきらめの悪さがここでは勝(まさ)った。KSさんにGPSをお借りして、15時までに戻ってくると約束してNTさんと僕の二人でピークに向かう。
GPSのディスプレイを見る限りピークまで水平距離はあと200m弱。視界はほとんどないのでGPSのナビゲーションに従って歩く。10分後、GPSのポイントが「HOME(目的地:猫岳山頂)」の位置に到達したことを確認して猫岳の山頂を踏んだものとみなす。それにしても寒い。身体全身に「えびのしっぽ」がつき始めた。さあトレースが消えないうちにもときた道を下ろう。14:55、KSさんとNMさんと合流。さてシールを外して滑降の準備。
帰りはNMさん先頭で下る。ただこの時期は藪が隠れていないので下りに難儀、樹林が密なところは階段を下るように降りる。思わぬ藪スキー。だけど雪まみれになれることがこのうえなく嬉しい。
山スキーらしいシーンは30分ほどで終了。スカイラインに合流して以降は緩やかに下っていく。ヘアピンなどはおおむね10%の傾斜、登りに6時間近くかけた区間を1時間半弱で下った。
帰りは「ひらゆの森」で疲れを癒し、高山市内の大衆食堂「国八」で夕食。帰りの東海北陸道は飛騨清見から白鳥までチェーン規制。雪に惑わされてスピードが出ずに困る。それでもなんとか終電で自宅到着。よく遊びました。

もろもろ

  • この猫岳、雪の降り始めはスカイラインをトレースして体力作り、雪が積もれば尾根沿いにルートを取って豪快に滑るという楽しみ方ができそうです。2月は尾根沿いに行ってみたいな。
  • 吹雪でもピンポイントで目標を指し示してくれるGPSはやっぱり凄い。ますます興味が出てきました。
  • 天気がよければ穂高岳や白山が間近に見えたはずなのですが、あいにく展望には恵まれず。まあ、また来ようと意欲が湧こうというものです。
  • デジカメが低温で死にました。電源は入るけどシャッターを切るとエラーが出る。電圧が足りなかったんだろうな。寒いところに行く前は、電池を惜しまずに新品に換えましょう。
  • スキー初めに付き合っていただいたKSさん、NMさん、NTさんに感謝。