はてなでスパムに出遭うとき〜使っていて見えてきたもの
はてなに触れるまでは「スパム=迷惑メール」くらいにか思っていなかったのですが、はてなダイアリーやはてなブックマークを使い込んでいると、スパムにもいろいろな種類があることがわかってきました。
はてなでスパムに出遭ったとき、それぞれの種類のスパムでどんな対策をとればいいのか。
はてブを使い出して1年経ったついでに、*1思いつく限りで書き留めてみたいと思います。
1.コメントスパム(はてなダイアリー)
特徴
- コメントが登録された旨記したメールを開くや膨大なリンクの羅列を見せられたとき、スパムに遭ったことに気づきます。
- 書き込みが成功すると敵も学習するのか、同じ記事にしつこく定期的にコメントを発射する癖があるようです。
2.トラックバックスパム(はてなダイアリー)
特徴
対処の方法
- トラックバックを禁止するドメインを設定するのが有効だと思います。
- ただ、ドメインの名称をその都度変えてやってくる「合法的な」トラックバックスパムに対しては、今のところその都度手作業で対処するしかないようで、頭の痛いところです。
3. リファラスパム(はてなダイアリー)
特徴
- 僕は記事を書いた翌日にアクセス元をリファラでチェックしているのですが、珍しいドメインやサイトを見ると「どんな風に自分の記事を取り上げてもらったのだろう」と例外なく気になってしまいます。
- ところが最近、初見のURLをクリックすると特定の商品などを一方的に宣伝するサイトに誘導されることが増えてきました。もちろん、自分の記事への言及などありません。
- 少しウェブを歩いてみると、このような足跡は「リンク元を確かめるサイトの管理人の心理を突いたスパム」、“リファラスパム”と呼ぶものであることがわかりました。*4
- リファラスパムで誘導されるサイトはおしなべて粘着度が高いのが特徴。ブラウザのセキュリティレベルを上げておかなければ、無限に開くポップアップウィンドウ、知らずのうちに忍び込もうとするプラグインなどに振り回されますので、注意が必要です。
4. ブクマスパム(はてなブックマーク)
特徴
- はてブのエントリーページに、特定のタグが不自然かつ集中してつく状態。または特定のユーザが似たようなジャンルの記事を集中かつ連続してブックマークしている状態。
- 簡単に言ってしまえば、ホッテントリ捏造。注目のエントリーや人気エントリーをチェックするユーザを狙ったスパム行為といえるでしょう。
- 単にはてブで注目を集めるだけでなく、被リンク数を増やすことでSEOで有利になろうとする意図も見え隠れするのがなんとも微笑ましく思います。
- ブクマスパムの例でわかりやすいのは、「はてなブックマーク - 犬服の不当返品 」など。ある意味で美しいですね。
- はてブスパマーのブラックリストは、「小野マトペの業務日誌(アニメ制作してない篇) - はてブスパマーブラックリスト 」に一定まとめられた成果があります。
5. bot(はてなブックマーク)
特徴
- 決まった法則に基づいてエントリをブックマークするユーザ。人間ではない、プログラムが機械的にブックマークしていくのが特徴。
- botと正式に中の人から表明があったのは、古くはb:id:jnaoya、今はb:id:j708が代表的でしょうか。*6
対処の方法
- 「なんか賑やかに動いているなあ」と華麗にスルーする能力を磨くか、自分の目の前からいっそのこと消してしまうか。
- botが無作為に吐き出すコメントやタグを見ないようにするためにあるような機能が、はてなからリリースされています。*7botをブックマークしたuserの内訳から除くことはできませんが、はてなにログインしている限り不自然なタグやコメントは見ずにすみます。*8
- はてブに求めるものによって、botをスパムとみなすか有能な情報収集エージェントとして重宝するか大きく見方が分かれるので、判断が難しいところです。
- 主なbotユーザのブックマークが「人気ブックマーク」入りしている*9現状を踏まえると、botを有能なツールとして見るユーザも少なからず存在すると思われます。情報収集を効率的に行う道具としてのみ割り切るならば、僕もこの考え方に全面的に賛同していたに違いありません。
- ただ、日記を開いている自分の場合、自分の書いた記事にbotが来るとちょっと複雑な思いに揺れてしまいます。特に注目のエントリーの閾値周辺でbotに活動されると、実力以上の下駄を履かされた心境に囚われるのです。*10
- ですので、自分の記事でbotに遭わずに注目のエントリー入り*11すれば、ほっと安堵するものを感じます。
- 「はてブの使い方は人それぞれ」ではあるのですが、僕自身の意識のなかで「はてブ数は記事への注目の度合い」と捉えたい幻想が、人に比べると強いのかもしれません。
- 個人的には、botユーザと人間のユーザを区分けしてくれれば上手く棲み分けできるのになあ、と思います。*12
*1:使い始めたのは、2005年11月29日。
*3:そのときの様子は「忘却防止。 - 新手のスパム?言及もどきトラックバックスパムにご注意を 」に書きました。
*4:リファラスパムについては「ekken♂:リファラスパム? 」「StrawWorld: 新手スパム・リファラスパム 」などが参考になりました。
*5:「なつみかん@はてな - はてブ警察 」を読めば、はてブには自治機能のようなものが働いているのではないかと感じることでしょう
*6:b:id:jnaoyaは「jnaoyaのはてな日記 - なんか色々話題になってる件について」で、b:id:j708は「j708の日記 - 心外」でそれとなく表明がありました。
*7:当初「あぼーん機能」と語られました。詳しくは「機能変更、お知らせなど - はてなブックマーク日記 - 非表示ユーザー設定の追加について」に解説があります。
*8:一方で、「好奇心と怠惰の間 - b:id:j708を見なくなって久しい 」のように、この機能に浸かってしまうことを危惧する声もあります。
*9:2006年12月5日現在、b:id:jnaoyaは45人の被fav、b:id:j708は49人の被fav。
*10:僕のbotに対する感情は「忘却防止。 - なぜjnaoya氏が気になるのか〜相矛盾した感情を書き出してみよう」で書いたことがあります。もっともそのときはbotが存在するという知識もなかったのですが…
*11:今ならばb:id:j708に見つからずに7users越えすること
*12:このあたりの提案は、以前「小事象【SHOJISHO】 - はてブのbot問題のアイデア 」でされていたように思います。