新手のスパム〜言及もどきトラックバックスパムにご注意を

「合法的な」トラックバック

トラックバックを送るときはトラックバック先の記事に言及かつリンクすることが基本であると教えられてきました*1が、このごろは「言及リンク文化圏」を装った一見合法的とも思えるスパムが現れているようです。
10月に書いた記事「忘却防止。 - モチベーションの先にあるもの〜消費されるブロゴスフィアの片隅で」に、トラックバックが送られてきました。
トラックバック元のタイトルは「『超・資格合格法2006』〜望みの資格を取得し、人生を切り開くための黄金率〜 (Inforcart.net - 情報販売のインフォカート最新情報) 」。
記事の内容と直接関係があるんだろうか? 疑問に感じてトラックバック元に飛んだところ、トラックバック元の記事の内容は、ビジネス書の宣伝。
なぜこんな記事が自分のブログにトラックバックを送ってきたのだろう、画面をスクロールしていくと不自然なことに気づきました。
「モチベーション」という語句が含まれるブログの記事がかき集められているようです。*2
「この記事と似ている記事」でリストアップされていた記事は、こんな感じでした。

どうも、記事の内容ではなくて特定の語句を含むエントリ*3をかき集めている様子がわかります。
リンクを張っているため一見合法的に見えても、内容は一方的な宣伝。スパムですね。*4
これまでは「言及したリンクがあるかどうか」がトラックバックスパムを弾く基準だったように思うのですが、こういう「言及リンクもどきトラバスパム」が普及すると、また厄介なことになるのではないか、と心配になってきました。

関連する情報

AからBにトラックバックしたことで、BからAにもバックリンクが張られ、リンク構造としては「A<->B」として相互リンクと同等になってしまうことは、PageRankの原理に含まれていないのです。
実際、ここ数年Googleで検索したときのリストから、本来必要としている事実やリファレンスとなるデータを見つけるのが難しくなり、何ページもリストを丹念に見ないと目的のページにたどり着けないと感じた経験は誰もがしているのではないでしょうか。
インターネットの理解 - GoogleがM&Aを急ぐ理由 ーPageRankが崩壊する日ー

GooglePageRankの思想に「双方向のリンク」であるトラックバックはもともと想定されていなかったそうです。
トラックバック検索エンジンの検索結果に思わぬノイズを生んでいるという、示唆的な話でした。

*1:トラックバックの考え方は「トラックバックの有効な使い方を考える - 絵文録ことのは - 2003/12/09」、トラックバックを有効に使うためには「トラックバックをめぐる4つの文化圏の文化衝突――「言及なしトラックバック」はなぜ問題になるのか - 絵文録ことのは - 2006/01/06 」を繰り返し読んでおけば大丈夫だと思います

*2:自動か手動かは、これを見る限りではわかりませんが

*3:この場合は見事に「モチベーション」

*4:このドメインから連続してトラックバックが送られていますが、スパムとみなし既に削除しています