美富士食堂(滋賀県大津市)

前回近江富士に行ったときから行ってみたいと思い焦がれていたが、ようやく願いが叶った。
京阪京津線膳所本町駅前すぐのところに件の食堂がある。国道1号線の京都方面からだと瀬田川大橋を渡る直前で左折すれば膳所本町駅前に導かれる。食堂から少し離れたところに駐車場があるそうだが、見つけにくいので路上駐車を覚悟しておいたほうがいいだろう。
16時前と中途半端な時間帯だが店内は旅行者らしき男性、家族連れでほどよく埋まっている。やはりそれなりに「大盛」の店で有名なようだ。店内には取材にやってきたテレビ番組のスタッフのサインが所狭しと並んでいる。関西の地元ローカルの番組「探偵ナイトスクープ」に取り上げられたことがあったようで、名場面集を集めたDVDの宣伝ポップが飾ってあるのが目立つ。
おばちゃんに「追加注文がないように」と念を押され、紙とマジックを渡される。スポーツドリンクを飲み過ぎて少し腹が膨らんでいたので無理をせずに天丼(580円)+かき氷(宇治抹茶味・500円)を注文。
運ばれてきた天丼、丼自体はそれほど大きくはないが、天ぷらの下にはご飯がぎっしり盛られている。普通なら天ぷらがふんわりと盛られていてえてして上げ底にがっかりするもののだが、ここはやはり手強い。
味は「家庭の味」。チェーン店のようにいたずらに濃くはない味付けに好感が持てる。結構いけるじゃないか。だし汁がまんべんなくしみわたった丼を満足して平らげる。
核心はそのあと、宇治抹茶味のかき氷だった。天丼を食したあと、見計らったように標高20cmはあるだろう氷が運ばれてくる。ギャラリーの視線を一斉に浴びる。面映ゆい。思わず写真を撮る。
 かき氷・宇治抹茶味。食べ物を目の前にして動揺したのは久しぶりだった。
さて食べ始めるも氷を上手く掬えずこぼしてしまう。勿体ない。味は抹茶のほろ苦さが食後にぴったり合う。いい感じだ。
しかし食べすすめるにしたがって身体に悪寒が走り始める。さっきまでは暑くて熱だれ気味だったのだけど。果たしてすべて食べられるだろうか。学生のとき大盛完食タダの店で敗退して以来の不安を味わう。ここは面子にかけても残すわけにはいかない。漫画を読みながら氷をついばむ。帰りのルートを地図で見ながら液体になった氷を飲む。だましだましでなんとか完食。普通の店の2〜3人分は食べたでしょう。
「ごちそうさまでした」勘定を済ませて思わず礼をしてしまった。創業した主人は一線を退いて、いまは若い店員さんが食堂を切り盛りしているようだ。
今度はもう少し腹を空かして来よう。京都北山の峠越えサイクリングの帰りに寄ってみてもよさそうだ。

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大盛で有名な「美富士食堂」の話題はネット上でたくさん拾うことができる。
見るだけで満腹になりそうな写真を載せたページをいくつか書き出しておこう。

美富士食堂〜愛情、それは究極の大盛り
親子丼、オムライス、かき氷の写真あり。「利益を無視した日本一の量」というのは案外真実かもしれない。
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焼そば、かき氷の写真が圧巻。丼ものは、やはり2合はあるよなあ。
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美富士食堂レポート
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「味は普通で、見かけは食えそうなのだが、中身はぎっしりで見かけ以上の量が有ります」まさにそのとおり。美富士食堂の凄さを手っ取り早く味わおうと思ったら、かつ丼(700円)を注文するといいと思う。