GoogleよりなぜYahooなのか〜自分の常識を見直してみる

いただいたブクマコメントから

先日GoogleよりYahooを支持するユーザは意外に多いのではないかとエントリしたところ、トラックバックをいただいたほか、はてブdel.icio.usでもたくさんのコメントをいただきました。
自分自身に乏しかった視点を補うつもりで、いただいたコメントから感じていることを書き留めておきたいと思います。

b:id:mind ――ごちゃごちゃとデスクトップにプレインストールされているアプリケーションソフト…がたくさんあると、おトク感が演出される。それと同様な「福袋心理」、という説明はどうでしょう。

「まあ、これを買っておけば困らないだろう」
まだWindowsが何かすら知らなかったころ、僕は富士通のFMVを1代目のPCとして買いました。
全国地図のCD-ROM版、百科事典のCD-ROM版など、何に使うかはっきりしないのにソフトウェアが大量にインストールされているだけで、意味もなく得をした気分になっていたを憶えています。
結局、PCが代替わりした今でも使っているのはATOKだけなのですが。

b:id:swordheart 自分の常識が必ずしも一般人の常識ではないことは常に意識すべきだ。

ウェブを歩き始めたばかりの頃、情報を探すときはまずYahooを使えと教えられたものの、自分が調べたいことやアクセスしたい情報がはっきりしてくると、Yahooの必要以上に丁寧なナビゲーション、頻繁に挿入される広告を余計なものと感じるようになりました。
そこで目に入ってきたのがgoogle。大手の検索サイトがポータル化にしのぎを削るなかで(当時は)検索一本に絞るシンプルなインターフェイス、瞬時に正確な検索結果を返す使い勝手の良さに魅了されました。

前提としていた常識

PCやウェブでの経験を踏まえて、僕自身の常識として抱いていたのは下記のとおりです。
「経験を積むほどに、必要なものと必要でないものを見分ける能力は身に付いていくのではないか。ウェブにおいても、使い方に熟知するほど、知りたい情報は何か、どのような方法で情報にアクセスすればよいか、目的や勘のようなものが掴めてくるはずだ。ならば、必要以上に情報の溢れるYahooよりも、最短の動線で知りたい情報に瞬時に導いてくれるgoogleを使うことが、ユーザの欲求を満たすことにつながるのではないか。」
端的にいえば、Yahoo=初心者、Google=中級者以上、という前提で話をしていた面がありました。また、自分から情報を発信するのならば、「発信するにあたってウェブへの相応の関心と経験、リテラシーを身に着けている」とブログが流行する以前の「ホームページ」の感覚でとらえている節もありました。
情報のみを表示してくれるGoogleより、関連コンテンツに直接アクセスできるYahooをユーザに優しいと感じる」といった、Yahooをポジティブに捉える視点は、僕には乏しかったように思いますし、ウェブ上に情報を発信するコストや敷居がネットの仕組みに熟知する以前に可能になるほどに下がっている(それゆえ、閲覧者と管理人の意識の摩擦=炎上が頻繁に発生する)、ことも、見落としていたのではないかと考えています。