北アルプス 雲ノ平スキーツアー(新穂高〜双六岳〜雲ノ平〜北ノ俣岳〜飛越トンネル)2日目

報告と所感

4時起床、6時過ぎ出発。
双六岳まではアイゼンを履いて斜面を直登。山頂からは槍ヶ岳の山頂に張り出したレンズ雲を観察、進むべきかどうかこれからの行程を検討するが、とりあえずは雲の平の手前まで行くことに。さてシールを外して山頂から樅沢を弥助沢の出合まで標高差700mのスキーを楽しむ。日射しが差し込みちょうど雪がゆるみ始めた時間帯にあたったせいか、ゆるめの斜面を終始快適に下る。
弥助沢から鷲羽乗越(鷲羽岳と三俣山荘の鞍部)までは標高差500mのシール登高。最後だけ斜度が急でスキーを担いだがおおむね快適に高度を稼ぐ。さすがGW、いくつかのシュプールが認められた。
ここで11時過ぎ。天候も安定しており雲の平に突っ込んでも問題なさそうだ。黒部源流に分け入り標高差200mを穏やかに滑降。このあたりからいよいよ日射しの照り返しが強くなってきた。日焼け止めを塗りたくって黙々と行軍を続ける。「白い砂漠を行く」と表現するに相応しい。源流からは雲の平の台地まで急な斜面、標高差200mをツボ足ラッセルで登る。適宜トップを交替しつつこの日の核心をやり過ごす。
誰もいない平原でテントを張り、槍ヶ岳水晶岳黒部五郎岳薬師岳といった北アルプスの名峰に囲まれる。明日取り付く北ノ俣岳方面の山腹は、遮るものも何もない、真っ白な斜面だ。天候は昼間になっても無風の快晴、これ以上贅沢なロケーションはない。テントを設営した後、外でプチ宴会。Kさんにウイスキーを奨めていただく。そういえば、ウイスキーを雪で割って飲むのは初めての体験だった。
夜中ガスが張り出し冷え込んだようだが、この日も快適に眠る。