奥美濃 石徹白(2日目)

ガスに阻まれ沢筋にエスケープした。

報告と所感

4:00起床。湿気が高かったのだろうか、シュラフがすっかり水を吸い込んでしまっている。外に出ると5cm〜10cmほどの新雪が。まるで冬に逆戻りしたようだ。
焼そばを流し込んだあと6:10出発。稜線へのわずかな登りはツボ足で済ませる。まさか4月に入って新雪のラッセルを味わえるとは思いもしなかった。稜線に出ると風は収まっているが濃いガスで昨日よりも視界は悪い。この時点で笠羽谷にエスケープを決定。左岸沿いにトラバースすべく平原状の地形を南南東〜真南方面に進む。白い雪面で白いガスに巻かれると方向感覚が失われコンパスだけが頼り。新雪とはいえ気温が高いためか水分を多く含んでおり、板の裏に下駄のように雪がまとわりつき思わぬ負担を感じる。目印も全く掴めず、メンバーの間の距離を適度に空けて、顕著な地形の特徴がわかれば互いにコールすることにする。
緩やかに下り続けて出発して1時間強経った後、ようやくガスが晴れてくる。立っていた場所は見覚えのある笠羽谷右俣の源頭だった。
よしこれで帰れる。
あとは下に広がる尾根をトラバース気味に下っていけばよい。8:30、ようやく笠羽谷の右俣と左俣の分岐の橋に到着。その先の小屋までは林道が雪で埋まり斜面の一部と化しており時折緊張。小屋から白山中居神社までは70分のアルバイト。車には9:50到着。
帰りは温泉と地元のラーメンを楽しみ、17時前には京都着。

山行を終えて

野伏ヶ岳までつなげられなかったのは心残りだが、ガスで風雨の中現在位置がわからない状態で突っ込むのはあまりにも危険だった。
4月下旬の奥美濃であわよくば春山スキーを楽しむつもりでいたが、なかなか一筋縄には行かせてくれない。