『とまのかぜ 年報No.12』
定価:2,300円(税込み)
『わらじ』と一緒に茗溪堂経由で入手。昨年よりレイアウトがこぎれいになっている。DTPソフトを採り入れたように思われる出来。
トマの風は最近岳人でも代表がエッセイを執筆しており、沢登り・冬山をまんべんなくやる山岳会ではわらじの仲間と双璧をなすように思われる、現在急速に実力を蓄えている山岳会。
目を通す限りわらじより心持ち年齢層は若そう。主流は沢登りと雪稜だがアイスクライミングも比較的多くこれまたオールラウンド。北海道の沢に単独で入るメンバーがいたり、毎週のように越後の沢にパーティを出していることなど、実力の高さがうかがえる。
というか、東京に住んでいると岩手や上信越にホームグラウンドのように通えるのですね。羨ましい。
気になった、参考にしたい記録は下記のとおり。
- 笠ヶ岳周遊(山スキー):小倉谷・笠谷・穴毛谷を登って滑る贅沢かつ意欲的なルート取り。
- 焼山北面台地(山スキー):もはや山スキーヤーの聖地。
- 焼山温泉から鉢山・昼闇山(山スキー):隠れた大カールに注目したい
- 小窓尾根から剱岳(残雪期アルパインクライミング):積み重ねがあってこそのハイパフォーマンスに憧れる。
- 北海道山スキー(山スキー):アンヌプリ、羊蹄山、十勝岳を1月に。
- 立合川(沢登り):紀伊半島の5級の沢。
- 堂倉谷本谷(沢登り):紀伊半島指折りの名渓。
- 大井川赤石沢(沢登り):南アルプスの定番もまんべんなく。
- ペテガリA沢からキムクシュベツ沢下降(沢登り):旧友の眠る日高への思いを果たす。末尾のエッセイに心打たれる。
- 楢俣川から湿原巡り(沢登り):奥利根の奥深い沢を長期単独で。モチベーション高い。