堂満ルンゼ

6時に起床、弱層テストと偵察を目的に、イン谷から金糞峠経由で堂満ルンゼ最上部へ。
金糞峠の直前でスノーシュー夫婦に追いつかれそうになるが無言のプレッシャーを背中から発射し意地でラッセルを続けトップで金糞峠へ。
堂満ルンゼの入口はわかりやすい。雪面はつながっているが先が見えず細まった激斜面を見てスキー滑降はきっぱりあきらめた。
ハンドテスト・スコップテストを実施。上部は層というほど固まってはおらず、50cmほど下の層を強く退くとようやく層が動いた。斜面にまだ陽も当たっていないしOKと判断、ツボ足で下り始める。
途中からデブリが徐々に出始める。雪面は次第に硬くなり中間でアイゼンを着ける。下部はデブリの河。スキーで下っていたら収拾がつかないところだった。
次第に気温は上昇、GWのようなグサグサ雪に下半身を埋めて登りより難儀する始末。
青ガレからスキーを着けるも、堰堤や岩が出現する度に脱いでは抱きかかえるの繰り返し。赤坂山でも感じたが、比良界隈でスキーをするには忍耐が必要だとつくづく思った。

堂満ルンゼにスキーで飛び込むとしたら、新雪直後、日の射さない午前中までにラッセルを漕いでルンゼ最上部に立っていなければならない。なるほど条件はかなり限られそうだ。

訓練以外の山行で初めて弱層テストをやってみて気づいたのは、進むか否かの判断にはたぶんに主観の入り交じる余地が大きいということだ。
今回は条件がよかったが、そうでないときの線引きは容易ではないだろう。
いまは、少しでも客観的に判断できる材料と手法を身に着けることだと思う。
この日は温泉には寄らず、CoCo壱番屋でカレーを食して家に帰った。